Rubber Soul
The Beatles
「初めて聴いたロックはThe Beatlesだった」と言えることを誇りに思う。
やはり、全てはThe Beatlesから始まったし、やはり彼らに帰らざるをえない。いろいろな音楽を聴いてきたけど、最終的にはビートルズがやはり一番!!(ё)
“The Beatlesよりも、同時代に活動していた・・・の方が革新的だ”と言って、The BeatlesやBeach Boys、The Rolling Stonesなどの影に隠れているあまり有名ではないアーティストを擁護する意見をたまに聞くが、果たしてそうだろうか。勿論、わたくしはCaptain Beefheartも13th Floor ElevatorsもMC5も好きだけど。わたくしにとっては、彼らがカルト的な人気に留まるのは革新的過ぎるからではない。革新性が足りないからだ。The Beatlesと比べたら、彼らの革新性はかすんで見える。新たな大衆音楽の地平そのものを切り開いたThe Bealtesの根源的な革新性と比べたら。わたくしには絶えず彼らの音楽に戻って参照しては問い直すというスタイルが最良だと思う。だって、そこにはわたくしが望んでいる全てがある。
個人的には後期ビートルズは好かん。各自がバンドを離れ、プライベートな空間に撤退すると同時に、逆説的にそのプライベートな音作りが陳腐でありきたりな音となっている。やはり中期ビートルズが、まだ互いに手を取り合って、第三者的な空間を目指していた時期が一番好き。試しに、ポール作の“For No One(ちなみに『Revolver』収録で『Rubber Soul』ではない)”という曲を聴いてみたらいい。無理して高音域を出さなくても、この際、ジョンとジョージのハーモニーがなくてもいい。平凡な中音域だけで奏でられる唯一つのメロディ。その間、3分足らず。それなのに、このドラマティックに変わる曲調は天才の業としか言いようがない。この何処かマイナーで憂いがあって、かつポップな曲調は彼らだけがなし得るもの。The Beatlesを聴くと涙が出るのは何故だろう。